ロルフィング(Rolfing®)って?
ロルフィングは、アメリカの生化学者アイダ・P・ロルフ氏によって考案されたボディーワークです。
1920年、アイダ・ロルフ氏はコロンビア大学において生化学博士号を取得します。科学分野における女性への抵抗のさなか、ロックフェラー研究所において有機化学の研究を通して彼女は身体への知恵をさらに伸ばしていくのです。
彼女は長年にわたって異なるヒーリングや手技治療の諸システムを研究・実践しました。ホメオパシーやオステオパシー、カイロプラクティック、ヨガへの探求から、身体が適切なライン上に在ることと生理学的な機能、解剖学が密接な関係にある、ということがこれらのシステムの多くの基本にあるものだと気づいたのです。(以下、編集中です。)
"This is the gospel of Rolfing:
When the body gets working appropriately,
the force of gravity can flow through.
Then, spontaneously, the body heals itself."
~ Ida P. Rolf
「ロルフィングのゴスペル: からだが適切な働きを手にすると、重力の影響力は体を駆け抜けることができる。そのときには体はひとりでに治癒するものだ」
上の青字はロルフ博士の発言集からの抄出です。(私の拙い意訳で申し訳ないのですが・・・)
重力による治癒力を主眼にすえているところが、ロルフィングの施術による効果が他の代替医療にくらべて長く継続するという特徴を端的に説明しています。重力が体を駆け抜ける、通り抜けていくように「感じる」ことは決して難しいことではありません。もともと体に備わっている機能です。
ロルファーは、ロルフ博士が考案した「レシピ」をもとに、クライアント個々の状況に応じてセッション内容を組み立て、体のラインを、重力が通り抜けるように整えていきます。その過程で、クライアントにはより適切な、無理のない体の使い方や在り方を学習することができます。
ロルフィングは体の再教育プログラムです。
より居心地のよい体で人生を楽しむために(いわゆる、QOL=生活の質を高める)、ロルファーには1対1でお伝えできることが、きっとたくさんあります。
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私達の身体は、常に重力の影響下にあります。
姿勢やケガ・病気または精神的ストレスによってバランスを失った身体は、常に重力と闘い続けなくてはいけません。その結果、緊張やコリを感じるようになるのです。
ロルファーはクライアントと共に体の一つ一つの部位に働きかけ、慢性的な動きの癖を解放し、その部位を「動き」を通じて他の体の部位と統合していきます。
また、10回のセッションを通じて、クライアントは日常生活で痛みやストレスを和らげたり、仕事や趣味の場での活動をより活き活きとしたものにできる、"自分の体に優しい体の動かし方"を学んでゆきます。
表面的な動きではなく、内面的な強さや体の芯から発するような動きができるようになり、それまでよりも優雅で楽に、効率良く動けるようになります。 さらに自分自身との繋がりが更に強まっていくのを感じ、今までの無理な動きによって発生していた体の痛みからの開放されて行きます。
重力に対し、抵抗無く優雅に、軽快でバランスがとれ、痛みや慢性的なストレスが全くない、オープンな体。
それがロルフィングのゴールです。
(日本ロルフィング協会による訳文より転載)
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ロルフィング10シリーズをお考えの方へ
☆私はロルフィングを誰にでもお勧めして回るわけではありません。
ご縁あってお話しする機会が頂ければお勧めすることもあるでしょう。なぜならロルフィングは他の代替医療といわれる分野の施術やボディーワークに比べて、身体への負荷が少なく、変化が見え、また改善した症状への効果が持続する、という長所を持った素敵な技術だと考えているからです。
しかしロルフィングは医薬品などを飲む場合などと異なり、服用したひとに等しく効果が期待できる、といったものでもないのです。 現れる変化はあなたの心や健康状態に左右されますし、からだの状態や感覚についての認識の深さ(いわゆる「気づき」)によって個人差があります。
それでも僕が会う人にロルフィングを話して回るのは、あなたにとってロルフィングとの出会いが世界にたった一つしかない「あなた自身の体」への探求の糸口になり得るから。
具体的な施術内容として、ロルフィングは指、手、肘などによる手技を用いてじん帯や腱、筋膜などの組織にはたらきかけ、じっくり・ゆっくりと伸ばします。上下、左右、前後、斜めといった体が動くあらゆる方向性に対してより動きやすいように体を「ゆるめ」ていき、特に重力の方向にはその緩んだ楽な状態でバランスがとれているようにします。
特にロルフィングがマッサージなどと大きく異なるところは、あなたの「認識」に働きかけることです。
生活様式などから生じた、癖になっている体の使い方や筋肉などの位置関係、職業や信条、対人関係、さまざまなストレスに影響されている体の緊張などをロルフィングはセッションの中で気づかせてくれるかも知れません。
そしてあなたその中に有用でないものがあれば、あなたは見つけて(認識して)、取り除いたり、使い方のプログラムを書き換えることが出来るはずです。ロルファーとして、私はあなたのそうした地道な作業を手伝う立場にありたいと思っています。 心身の「内面」と「外面」のどちらにもを認識を広げることができたら、世界はきっとそれまでとは違って見えると思いますよ。
ロルフィングは、こうした方にお勧めです。
☆身体・運動のパフォーマンスを向上させたい方、アスリート
☆運動療法を処方されるなど、体に取り組む必要がでてきたかた
☆ヨガ、アレクサンダーテクニーク等のボディーワークの質や感覚を深めたい方
☆ロルフィングは体に関して、一般的に以下のような不調の改善が期待できます。
慢性的な疲労感がある
睡眠時間が足りているのに疲れがとれない
体の節々から力や緊張が抜けない
関節の動きに支障がある
肩が凝りやすい
脊椎が側わんしている
過去の障害による後遺症がある
その他、怪我・障害や手術後に行うリハビリのサポートとして、体全体において組織の柔軟性により高いバランスを提供します。 ただし、急性のケガや症状がある場合やそれらが安定していない状態にあるときには、施術の開始や継続を見合わせることがあります。また、現在医療機関に掛かっているかたで施術に関して不安をお持ちの場合は、医師等の判断を仰がれることをお勧めします。